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空き家買取 - 空き家買取とは|仕組み・流れ・メリットと注意点・業者の選び方【2026】
空き家買取

空き家買取とは|仕組み・流れ・メリットと注意点・業者の選び方【2026】

空き家買取とは、不動産会社や買取専門業者が、所有者から空き家を直接買い取る売却方法です。買主を探す仲介と違い、片付けも修繕もしないまま、短ければ数週間で手放せます。

早く手放せる代わりに価格は仲介より下がる。買取の説明はたいていここで終わります。ところが実際に相談した人がつまずくのは、価格の高い低いではありません。

  • 契約したあとに「調査で不具合が出た」と減額を言われた
  • 残置物の処分費を、決済の直前に差し引かれた
  • 相続登記が終わっておらず、決済の日取りが組めなかった

どれも、仕組みを知らないまま最初に話した1社と進めたときに起きがちです。結論を先に書きます。

  • 仕組み: 業者が買主になるため買主探しがなく、現状のまま売れる。その代わり、業者が負う再販の費用と売れ残りの危険の分だけ価格が下がる
  • 向き不向き: 古い、遠い、残置物が多い、権利関係に難がある空き家は買取向き。駅近で住める家は仲介の査定も並べて比べる
  • 注意点: 決め手は査定額ではなく契約書。減額条項、契約不適合責任の免責、残置物と費用の負担を書面で確かめてから署名する

空き家買取 状況別ガイド

空き家買取 状況別ガイドのイメージ

💡 この章の要点: 初めてなら 仕組み → 向き不向き → 注意点 の順に読むと、査定を頼む前に判断材料が揃う。すでに査定を受けているなら 注意点 と 業者の選び方 から。

あなたの状況 読むべきセクション
そもそも買取が何か知りたい 空き家買取とは
買取の良い点と悪い点を並べて見たい 買取のメリット・デメリット
自分の空き家が買取向きか知りたい 買取が向く空き家・向かない空き家
いくらで売れるか知りたい 買取価格の決まり方
売却までの手順と日数を知りたい 空き家買取の流れ
手数料や税金が気になる 空き家買取の諸費用と税金
契約で損をしたくない 注意点とトラブル例
売るタイミングを迷っている いつ動くべきか
業者選びで失敗したくない 空き家買取業者の選び方
おすすめの業者を比較したい 空き家買取おすすめ業者ランキング7選
実際の進み方を数字で見たい モデルケースで見る空き家買取の実際
税金・相続の疑問を解消したい 空き家買取でよくある質問

空き家買取とは|仕組みと仲介との違い

💡 この章の要点: 買取は業者が 自分の資金で直接買う 売り方。買主探しがないため数週間〜1か月程度で現金化でき、残置物・老朽化・契約不適合責任 の負担が軽い。価格が仲介より下がるのは、業者が再販までの費用と売れ残りの危険を引き受けるから。

仲介と買取は「誰が買うか」が違います。仲介では業者が買主を探す役で、買うのは一般の個人です。買取では業者そのものが買主になります。

仲介: [所有者] → [仲介業者が買主を探す] → [一般の買主]   ※数か月〜
買取: [所有者] → [買取業者が自社資金で買う]              ※数週間〜1か月程度
                       ↓
              リフォームして再販 / 解体して土地として売る

仕組みは3点に分けられます。

  • 買主探しがない: 査定額と条件に納得すれば、そのまま契約と決済に進める
  • 業者が再販する: 買い取った空き家を直して再販するか、解体して土地として売る
  • 価格が下がる理由: 再販までの費用と売れ残りの危険を業者が引き受ける分だけ、買取価格は仲介より低くなる

買取と仲介の違い

比較項目 買取 仲介
買主 不動産会社・買取業者 一般の購入希望者
売却期間 数週間〜1か月程度 買主探しに数か月〜
売却価格 仲介相場の7〜8割程度が目安 相場に近い価格を狙える
仲介手数料 なし(業者が直接買うため) あり(法定上限あり)
残置物・老朽化 現状のまま相談しやすい 片付け・修繕が前提になりやすい
内見対応 業者の現地調査のみ 複数回の内見対応が必要
契約不適合責任 免責にできる場合が多い 売主が負うのが原則

表の最後の行が、古い空き家では効いてきます。契約不適合責任とは、引き渡した物件が契約の内容に合わない場合(雨漏り、シロアリなど)に売主が負う責任のことで、買主は修補や代金減額のほか、損害賠償や契約の解除を求められます(民法562条・566条)。

  • 買取: プロが状態を把握したうえで買うため、この責任を免除する契約にしやすい
  • 仲介: 個人に売った場合、引き渡し後に雨漏りが見つかれば売主が請求を受ける側になる

手取りと期間まで含めた使い分けは買取と仲介どちらを選ぶかで比較しています。

なお、建物を解体済みの土地や更地は査定の考え方が変わります。空き地買取の相場と流れを参照してください。

空き家買取のメリット・デメリット

💡 この章の要点: メリットは 早い・確実・現状のまま・責任が軽い の4つ。デメリットは 価格が下がる・業者を選ぶ・契約書次第で条件が変わる の3つ。デメリットのうち価格以外の2つは、複数社比較と契約書の確認で小さくできる。

買取の長所は、そのまま裏返すと短所になります。

観点 メリット 裏返しのデメリット
期間 買主探しがなく、数週間〜1か月程度で決済まで進む 高く売れるまで待つ選択肢を最初から捨てることになる
価格 提示額がそのまま手取りの土台になり、仲介手数料が0円 提示額そのものは仲介想定の7〜8割程度に下がる
確実性 業者が自社資金で買うため、買主のローン審査落ちで白紙に戻らない 買える業者が限られる物件では、提示が1社だけになり比較しにくい
手間 残置物も修繕もそのままで相談でき、内見対応も不要 処分費・解体費が査定額に織り込まれ、内訳が見えにくい
責任 契約不適合責任を免責にしやすい 免責は契約書に書いて初めて効く。書かれていなければ責任は残る
近隣 販売広告を出さないため、売却を周囲に知られにくい 業者が再販するときには広告が出る

デメリットを小さくする打ち手

  • 価格: 2〜3社以上に同じ条件で査定を出す。1社だけの提示では、安いのか妥当なのかを判断する物差しがない
  • 内訳: 「この金額から引かれるものはあるか」を契約前に聞き、残置物処分費・測量費・解体費の負担を書面にしてもらう
  • 免責: 契約不適合責任の免責特約が契約書にあるかを確認する。免責の書き方は注意点の章で扱う
  • 比較しにくさ: 訳あり物件の実績がある業者を1社は入れる。対応できる業者が増えれば、提示も増える

価格の低さだけは、打ち手で消えません。その代わり、仲介で売った場合の手取りから、片付けと修繕の費用、売れるまでの固定資産税と管理費、売却後に請求を受ける危険を引いて比べると、差は提示額ほど大きくないことがあります。

買取が向く空き家・向かない空き家

💡 この章の要点: 買取が向くのは「一般の買主が住宅ローンを組みにくい」「片付けと修繕に先行投資が要る」「所有者が現地に通えない」のどれかに当てはまる空き家。駅近で住める家は仲介の査定を並べる。迷ったら 両方の査定を取る のが早い。

向き不向きは、築年数ではなく「一般の買主に売ろうとしたとき、何が障害になるか」で分かれます。

買取が向く空き家

空き家の条件 仲介で障害になる理由 買取で扱える理由
築年数が古く、雨漏り・傾きがある 買主が修繕費を読めず、住宅ローンの担保評価も出にくい 業者は解体か全面改修を前提に値付けする
残置物が大量に残っている 内見の印象が悪く、片付けの先行投資が要る 処分費込みで査定し、そのまま引き渡せる
遠方にあり現地に通えない 内見の立ち会いや草刈りが続かない 鍵の郵送やキーボックスで現地調査を済ませられる
再建築不可・接道に難がある 建て替えできず、買主は現金購入者に限られる 訳あり物件専門の業者は隣地買い増しなどの出口を持つ
共有名義・相続登記が未了 買主が権利関係の整理を待てない 士業と連携する業者なら登記の段取りから進められる
相続税の納税や遺産分割で期限がある 売れる時期が読めない 決済日を先に決められる

再建築不可や事故物件のように一般の買主が住宅ローンを使いにくい物件は、仲介市場では長期化しがちです。物件の種類ごとの読み先は次のとおりです。

仲介も検討したほうがよい空き家

  • 駅近・人気エリアにあり、建物がそのまま住める: 一般の買主が付きやすく、時間をかけるほど手取りが大きくなる可能性がある
  • 売却を急ぐ事情がない: 固定資産税と管理費を払いながら待てるなら、仲介の相場を試す余地がある
  • 土地の形が整っていて広い: 建売業者などの買い手が競合し、仲介でも買取に近い早さで決まることがある

迷ったら両方の査定を取り、価格差と時間・手間・費用を並べて比べます。買取の査定は無料が原則なので、仲介の査定と同じ週に依頼しても損はありません。

空き家買取の価格はどう決まるか

空き家買取の価格はどう決まるかのイメージ

💡 この章の要点: 買取価格は 仲介で売る場合の想定価格の7〜8割 が目安で、業者が「再販価格から費用と利益を引く」引き算で決める。建物が古いほど「土地の価格から解体費を引いた額」に近づく。解体してから査定に出さない ことだけは先に押さえる。

買取業者の査定は、足し算ではなく引き算です。再販できる価格を見立て、そこからリフォーム費や解体費、残置物処分費、保有中の税金、売れ残る危険、自社の利益を引いた残りが提示額になります。この引き算の結果が、仲介で売る場合の想定価格の7〜8割程度に収まることが多い、というのが「7〜8割」の意味です。

掛け目は物件の条件で上下します。

  • 対応できる業者が限られる物件(再建築不可・事故物件など): 5〜7割程度に下がることもある
  • 再販しやすい好条件の物件: 8割前後まで寄る

査定額を左右する7つの項目

査定項目 見られるポイント
立地 駅距離・生活利便性・周辺の住宅需要
土地の面積・形状 整形地か、狭小・旗竿・不整形か
接道 建築基準法の道路に2m以上接しているか(再建築可否に直結)
建物の状態 築年数・雨漏り・傾き・シロアリ・設備の劣化
残置物 量と処分費の見込み
権利関係 相続登記の有無・共有名義・境界の確定状況
再販のしやすさ リフォーム再販か解体して土地売りか、その地域の需要

空き家の場合、建物の傷みが進むほど「建物の価値」ではなく「土地の価値から解体費を引いた金額」に近づいていきます。

ここで1つ注意があります。解体してから査定に出すのは避けてください。解体費を先に自己負担するうえ、固定資産税の住宅用地特例が外れる可能性もあるためです。まず建物付きのまま査定を受けるのが鉄則です。

自分で概算する方法と、相場の詳しい根拠

査定を受ける前に、自分の物差しを持っておくと提示額の妥当性を測れます。

相場と売りやすさ、自治体の補助金は都道府県ごとに差があります。東京都の空き家買取や大阪府の空き家買取のように、物件のある県の県別ページも参照してください。

空き家買取の流れ|査定から決済まで

空き家買取の流れ|査定から決済までのイメージ

💡 この章の要点: 買取は 問い合わせ→査定依頼→現地調査→条件比較→契約→決済 の6ステップ。買主探しがないため日数が読め、書類と名義が整っていれば 最短2〜3週間、標準1〜2か月 で完了する。つまずきの大半は名義(相続登記)と鍵・書類の準備で起きる。

仲介と違って買主探しの期間がないため、各ステップの日数がほぼ確定します。

ステップ 内容 所要日数の目安
1 権利関係と書類の確認 数日(相続登記未了なら+1〜2か月)
2 複数社へ査定依頼 当日〜3日で各社から折り返し
3 現地調査 日程調整込みで1〜2週間
4 査定額と条件の比較・交渉 数日〜1週間
5 売買契約 合意から1〜2週間
6 決済・引き渡し 契約から1〜2週間

1. 権利関係と書類を確認する

最初のつまずきどころは物件ではなく名義です。相続した空き家は、亡くなった方の名義のままでは売却(所有権移転)ができません。相続登記は2024年4月から義務化されており(法務省)、未了なら司法書士への相談を先に進めます。

書類は次の顔ぶれです。完全に揃わなくても相談は始められますが、揃っているほど概算から先へ早く進みます。

書類 用途 取得先
登記事項証明書(全部事項) 名義・権利関係の確認 法務局(オンライン請求可)
固定資産税納税通知書 面積・評価額の確認 毎年4〜6月に届く自分の保管分
登記識別情報(権利証) 決済時の所有権移転 自分の保管分(紛失時は司法書士の本人確認手続きで代替可)
実印+印鑑証明書 契約・決済 印鑑証明書は市区町村(3か月以内のもの)
本人確認書類 売主確認 運転免許証など
公図・測量図(あれば) 土地形状・境界の確認 法務局
相続関係書類(該当時) 相続物件の場合 司法書士に相談

2. 複数の買取業者へ査定を依頼する

  • 何社に: 2〜3社以上。空き家・訳あり物件の実績がある業者を1社は含める
  • 伝える内容: 所在地、築年、残置物の量、名義の状況の4点。メモ1枚にまとめれば、そのまま全社への依頼文になる
  • つまずきどころ: 住所しか伝えられないと概算止まりになる。固定資産税納税通知書があると面積・評価額が正確に伝わり、現地調査まで一気に進む

査定はどの業者も無料が原則で、その理由と依頼のしかたは空き家の無料査定で解説しています。

3. 現地調査を受ける

業者が建物の劣化状況・残置物・接道・境界・周辺環境を確認します。調査自体は30分〜1時間程度です。

  • 残置物は片付けずそのまま見せて構わない: 業者は改修や解体を前提に値付けするため、見栄えを整える意味はほぼない
  • 遠方なら立ち会い不要にできる: 鍵の郵送やキーボックスで対応する業者が多い。鍵が見つからない場合も解錠業者(数千円〜)で解決できるので、正直に伝えるほうが早い

4. 査定額と条件を比較する

比較するのは金額だけではありません。次の項目を横に並べます。

  • 費用の負担: 残置物処分費・解体費・測量費を誰が負担するか
  • 契約条件: 契約不適合責任は免責か、引き渡し時期はいつか
  • 減額条項: 「調査で不具合が見つかれば減額」の条件が付いていないか

提示は必ず書面(メール可)でもらいます。費用を差し引いた手取り額で比較すると、提示額の1位と手取りの1位が入れ替わることが珍しくありません。

5. 売買契約を結ぶ

  • 確認すること: 口頭説明と契約書の内容が一致しているか、キャンセル条件はどうなっているか
  • 買取ならではの利点: 業者が自社資金で買うため、買主のローン審査落ちで白紙に戻るリスクが原則ない
  • 署名前に持ち帰る: その場で読み切れない分量なら持ち帰る。渋る業者とは契約しない

6. 決済・引き渡し・税金の確認

決済日には売買代金の受領、所有権移転登記、鍵の引き渡しを同日に行います(所要1〜2時間)。固定資産税は引き渡し日で日割り精算するのが通例です。

  • 売却益が出た場合: 譲渡所得税の申告が必要になることがある(税額の目安は次章で)
  • 相続した空き家の場合: 要件を満たせば譲渡所得から最大3,000万円を控除できる特例(2027年12月末までの譲渡が対象)を使える場合がある

仲介ルートも含めた売却全体の手順は空き家売却の流れで7ステップに分けています。

空き家買取の諸費用と税金

💡 この章の要点: 買取は 仲介手数料が0円 で、確実にかかるのは印紙税(数千円〜1万円)と、ローン残がある場合の抵当権抹消費用くらい。大きく動くのは 譲渡所得税 で、税率は長期20.315%・短期39.63%。相続空き家は 3,000万円特別控除 が使えれば税額0円になるケースが多い。

「査定額からいくら引かれるのか」が分からないと手取りの比較ができません。所有者側にかかるお金を系統別に並べます。

費用の一覧

費用項目 金額の目安 備考
仲介手数料 0円 業者が直接買うため発生しない
印紙税 5,000円(売買500万円超〜1,000万円以下)、1万円(1,000万円超〜5,000万円以下) 2027年3月31日までの契約書は軽減税率(国税庁)
抵当権抹消登記 司法書士費用込みで1〜2万円台 住宅ローン残がある場合のみ
権利証紛失時の本人確認手続き 数万円 紛失している場合のみ。決済前に司法書士へ
確定測量 30〜80万円 求められた場合のみ。買取では業者負担や省略の交渉余地あり
残置物処分 査定額に織り込みが多い 誰の負担かを契約書で明文化する
譲渡所得税 下の速算式 売却益が出た場合のみ

仲介で売る場合は、ここに仲介手数料が乗ります。

  • 法定上限の速算: 売却価格400万円超なら「価格×3%+6万円」+消費税
  • 空き家特有の注意: 2024年7月施行の告示改正で、800万円以下の低廉な空き家等は媒介報酬の上限が税込33万円まで引き上げられた(国土交通省)。地方の空き家は速算式より高い手数料になることもある
  • 買取なら0円: 業者が直接買主になるため、この費目自体がない

譲渡所得税の速算

売却して利益(譲渡所得)が出た場合だけ課税されます(国税庁)。

譲渡所得 = 売却価格 −(取得費 + 譲渡費用)
税額     =(譲渡所得 − 特別控除)× 税率

税率(譲渡した年の1月1日時点の所有期間で判定):
  所有5年超(長期) : 20.315%
  所有5年以下(短期): 39.63%

相続した空き家では、次の2つのルールを知っているかどうかで見立てが変わります(国税庁)。

  • 所有期間は亡くなった方の取得時期を引き継ぐ: 親が長年住んだ家なら、相続直後に売ってもほぼ長期(20.315%)扱い(No.3270)
  • 取得費が分からなければ売却代金の5%で概算できる: 古い家で購入時の契約書がないケースの救済措置(No.3258)。ただし売却額のおよそ9割が「利益」扱いになり、課税対象は大きくなりやすい

計算例: 相続した空き家を500万円で売った場合

購入時の契約書が見つからず、概算取得費(売却代金の5%)を使うケースで通してみます。

売却価格: 500万円
取得費  : 500万円 × 5% = 25万円
譲渡費用: 15万円(印紙税・書類取得・解錠などの実費と仮定)

譲渡所得 = 500万円 −(25万円 + 15万円)= 460万円

(a) 3,000万円控除が使えない場合
    税額 = 460万円 × 20.315%(長期)≒ 約93万円
(b) 3,000万円控除が使える場合
    課税対象0円 → 税額0円(ただし申告は必要)

控除が使えるかどうかで手取りが約93万円変わる計算です。相続空き家なら、業者比較より先に控除の要件確認から始めるのが正解です。

相続空き家の3,000万円特別控除の主な要件

国税庁タックスアンサーNo.3306の要件のうち、買取で先に確かめるのは次の4つです。

  • 建物: 昭和56年5月31日以前に建築された家屋(区分所有建物は対象外)で、相続から売却まで事業・貸付け・居住に使っていないこと
  • 期限: 相続開始から3年を経過する日の属する年の12月31日まで、かつ特例自体は2027年(令和9年)12月31日までの譲渡が対象
  • 価格と人数: 売却代金が1億円以下。2024年以降の譲渡で取得した相続人が3人以上いる場合は控除額2,000万円に縮小
  • 耐震・取壊し: 2024年以降の譲渡では、譲渡の翌年2月15日までに家屋が耐震基準を満たすか、全部の取壊し等が行われた場合も適用対象

買取業者が解体前提で買うケースは最後の要件に乗せられる可能性があります。契約前に取壊しの予定と時期を業者へ確認し、全要件と失敗例は相続空き家の3,000万円特別控除で確かめたうえで、適用可否は税務署か税理士に相談してください。

空き家買取の注意点とトラブル例

💡 この章の要点: 買取のトラブルは査定ではなく 契約書と権利関係 で起きる。確認するのは ① 減額条項、② 契約不適合責任の免責、③ 残置物と費用負担、④ 境界、⑤ 相続登記、⑥ 業者の免許と話法の6つ。所有者が業者に売る契約にはクーリングオフがない ため、署名前がすべてになる。

査定額に納得して契約したのに、手取りが違った。買取の相談で聞く不満は、ほぼこの形をしています。原因は6か所に絞れます。

注意点 何が起きるか 防ぎ方
① 減額条項 契約後の調査を理由に減額を求められ、断ると解除される 減額される場合を具体的に限定させ、できれば上限額を書く
② 契約不適合責任 引き渡し後に雨漏りやシロアリを理由に請求される 免責特約を契約書に明記する。知っている不具合は先に告げる
③ 残置物・費用負担 処分費や測量費が決済直前に差し引かれる 費用の負担者を契約書に書き、手取り額で比較する
④ 境界 隣地との境界が未確定で、確定測量の費用と時間を求められる 境界標と測量図の有無を先に確認し、負担者を交渉する
⑤ 相続登記 名義が亡くなった方のままで、決済に進めない 登記事項証明書で名義を確認し、未了なら司法書士へ
⑥ 業者の質 即決を迫られ、書面が出ないまま条件が動く 免許番号を確認し、書面を出さない業者とは進めない

① 減額条項は「どんな場合に、いくらまで」を書かせる

契約後の減額トラブルの大半は、「調査の結果により減額できる」のように、範囲を限らない文言から始まります。減額されうる場合を「◯◯が発見された場合」と特定させ、上限額まで書ければ理想です。契約書の7つの確認条項は空き家買取業者の選び方に一覧があります。

② 契約不適合責任の免責は、契約書に書いて初めて効く

買取では免責特約が一般的ですが、法律上の初期状態は「売主が責任を負う」です。買主は不適合を知った時から1年以内に通知すれば、修補や代金減額、損害賠償、解除を求められます(民法566条)。

ここで買取ならではの注意が2つあります。

  • 免責の相手が業者でも、特約に法律上の制限はない: 宅地建物取引業法40条が担保責任の特約を制限するのは、業者が売主になる売買だけ(宅建業法)。業者が買主になる買取では契約書がすべてで、免責の記載がなければ責任は売主に残る
  • 免責特約があっても、知りながら告げなかった事実は免責されない: 民法572条の定め。雨漏りやシロアリの履歴を知っているなら、査定の時点で伝えておくほうが結果として安全になる

③ 残置物と費用は「誰が払うか」を書面にする

残置物の処分費は査定額に織り込まれるのが一般的ですが、「現状渡し」の一言で済ませた契約書だと、あとから「大型家電は別」と言われる余地が残ります。処分費・測量費・解体費の3つは、負担者を契約書に書いてもらいます。

④ 境界が未確定の土地は、測量の負担者を先に決める

隣地との境界が確定していない土地は、確定測量(30〜80万円)を求められることがあります。買取では業者負担や省略の交渉余地がありますが、契約後に言われると手取りがそのまま減ります。境界標と測量図の有無を、査定の時点で伝えておきます。

⑤ 相続登記が未了なら、決済日は組めない

相続登記は2024年4月から義務化され、取得を知った日から3年以内に申請しないと10万円以下の過料の対象になります。施行前に相続した不動産も対象で、こちらは2027年3月31日までの猶予があります(法務省)。

なお、義務を簡易に果たせる「相続人申告登記」という手続きがありますが、これだけでは売却も担保設定もできません。売るには正式な相続登記が要ります。相続人が複数いる場合の進め方は相続登記の義務化と共有名義の空き家で扱っています。

⑥ 悪質な業者のサインと、頼れない制度

  • 免許の確認: 不動産取引には宅地建物取引業免許が必要。免許番号と行政処分歴は国土交通省の宅地建物取引業者検索システムで誰でも照会できる
  • 危険な話法: 「今日決めてくれたら高く買う」「明日には枠が埋まる」。比較させないための定番で、応じない
  • 書面を出さない: 査定書も契約条件も口頭のみの業者は、あとから条件を動かす余地を残している
  • 前払い金: 測量費や手数料の名目で契約前にお金を求める業者とは進めない

クーリングオフには頼れません。宅建業法のクーリングオフ(37条の2)は、業者が売主となる取引で買主を守る仕組みで、所有者が業者に売る買取契約は対象外です。不安を感じたら、署名の前に消費生活センター(188)か、都道府県の宅建業担当課に相談してください。

空き家買取はいつ動くべきか

💡 この章の要点: 空き家は 持ち続けるだけで税金と管理の負担が出続け、建物の劣化は査定額を下げる方向にしか動かない。相続空き家には 相続登記(3年以内) と 3,000万円控除(2027年12月末まで) という2つの締め切りがある。「高くなるまで待つ」戦略は、空き家が増え続ける市場では成立しにくい。

「いつか片付けたら売ろう」の「いつか」を先送りすると、何が起きるのか。待つことのコストを並べます。

待っている間に出ていくもの・失うもの

  • 固定資産税・都市計画税: 所有している限り毎年かかる。2023年改正の空家法で、管理が行き届かない空き家は「管理不全空家等」として勧告を受けると住宅用地特例(最大1/6)が解除され、倒壊のおそれがある「特定空家等」は命令・代執行の対象になる(国土交通省、特定空き家の解説)
  • 管理の手間と費用: 通風・草刈り・郵便物の整理。遠方なら帰省の交通費も積み上がる
  • 建物の値段: 空き家は傷みが早く、雨漏りやシロアリが進むほど査定は「土地値−解体費」へ近づく。待って上がる要素が建物側にはない
  • 買い手の数: 全国の空き家は約900万戸・空き家率13.8%と過去最高で、賃貸・売却用でも別荘でもない空き家だけで385万戸(5.9%)ある(総務省統計局・令和5年住宅・土地統計調査)。売り物が増える市場で、待つほど競合も増える

期限から逆算する

期限 内容
相続登記: 取得を知った日から3年以内 2024年4月から義務化。正当な理由なく怠ると10万円以下の過料の対象。施行前の相続は2027年3月31日まで(法務省)
3,000万円控除の期限① 相続開始から3年を経過する日の属する年の12月31日までの売却
3,000万円控除の期限② 制度自体が2027年12月31日までの譲渡が対象(国税庁)

とくに相続から2年前後経っている人は、期限①が近い可能性があります。買取は期間が読めるルートですが、登記が未了だとそこで1〜2か月消えます。名義の確認だけでも今日できます。

空き家買取業者の選び方

空き家買取業者の選び方のイメージ

💡 この章の要点: 選ぶ軸は査定額の高さではなく、① 訳あり物件への対応力、② 査定根拠の説明、③ 手取り額の明確さ、④ 契約を急がせないか・免許の有無。この4点を満たす業者を2〜3社並べてから決める。

買取は「どの業者に売るか」で手取りも手間も変わります。査定額の高さだけで選ばず、次の4点で絞ります。

判断基準 見るところ 避けたほうがよいサイン
① 訳あり物件への対応力 公式サイトの買取実績と対応物件に、自分の空き家の難点(残置物・再建築不可・共有・相続未整理)があるか 対応外の難点があると、断られるか大幅に低い提示になる
② 査定根拠の説明 土地の評価・建物の状態・見込む費用を分解して説明できるか 根拠が曖昧、相場から不自然に高い額を口頭だけで提示
③ 手取り額の明確さ 「この金額から引かれるものはあるか」への答えが書面で出るか 残置物処分費・測量費・解体費が後から差し引かれる
④ 急がせないか・免許 持ち帰りを認めるか。免許番号が業者検索で確認できるか 「今日決めれば高く買う」。免許番号を明かさない

業者のタイプ別の特徴、査定書のどの行を見るか、契約書の7つの確認条項、3社を比べたモデルケースは空き家買取業者の選び方と比較にまとめています。

空き家買取おすすめ業者ランキング7選(全国対応)

💡 この章の要点: 空き家・空き地とも 現状のままの買取に強い全国対応の業者 を7社紹介。掲載順は本記事独自の参考評価で、最終判断は 複数社の査定額と契約条件の比較 で行う。

空き家の買取は、対応エリア・取り扱える物件の条件(老朽化・残置物・再建築不可など)が業者によって異なります。 ここでは、空き家・空き地とも現状のままの買取に強みを持つ全国対応の業者を中心に、特徴と対応範囲をまとめました。 最終的には複数社の査定額と契約条件を比較したうえで判断してください。

おすすめ買取サービス比較一覧
順位サービス対応エリア特徴
🥇アキラッキーイチオシ全国47都道府県全国47都道府県対応の空き家買取専門サービス。他社が断る物件も現状のまま買取詳細
🥈株式会社ウィントランス(空き家パス)全国対応空き家専門の全国対応買取サービス。残置物そのままで買取相談可詳細
🥉タウンライフ(空き家対策)全国対応複数社の見積もりを一括で取れる空き家マッチングサービス詳細
4株式会社ハウスドゥ全国(FC加盟店経由で対応)全国700店舗超のFCネットワーク、空き家買取サービス「ハウス・リースバック」も展開詳細
5株式会社AlbaLink(アルバリンク)全国対応訳あり物件専門の全国買取業者。難物件のノウハウが豊富詳細
6株式会社カチタス全国130店舗以上全国130店舗以上で中古住宅を買い取り再販する大手。買い取り実績8万戸以上(公式表記)詳細
7株式会社リプライス全国(都道府県別に再生住宅を展開)カチタスグループの買取再販業者。全国で再生住宅を手がけ、累計販売戸数15,000戸超詳細

11位:アキラッキー

全国47都道府県対応の空き家買取専門サービス。他社が断る物件も現状のまま買取

  • 残置物・廃屋・倒壊リスク・ゴミ屋敷でも現状渡しOK(撤去・解体費はすべて運営側負担)
  • 再建築不可・借地・底地・共有持分・事故物件・相続未登記まで対応
  • 弁護士・税理士・司法書士の3士業と連携し、相続案件もワンストップ
  • 仲介手数料0円・査定相談無料、契約〜決済まで最短数日
  • 問い合わせは公式サイトのお問い合わせフォームから(電話・メールどちらでも受付)
  • 対応エリア:全国47都道府県
会社名アキラッキー(空き家買取専門サービス)
対応エリア全国47都道府県
対応物件残置物あり・廃屋・ゴミ屋敷・再建築不可・借地・底地・共有持分・事故物件・相続未登記 など
費用仲介手数料0円・査定相談無料(撤去・解体費は運営側負担)
専門家連携弁護士・税理士・司法書士の3士業と連携(相続案件もワンストップ)
買取スピード契約〜決済まで最短数日
問い合わせ公式お問い合わせフォーム(電話・メールどちらでも受付)
公式サイト無料査定・相談はこちら

22位:株式会社ウィントランス(空き家パス)

空き家専門の全国対応買取サービス。残置物そのままで買取相談可

  • 残置物・古家・農地隣接物件も現状渡し対応
  • 全国47都道府県の取引実績
  • 立会い不要のリモート完結プランも用意
  • 対応エリア:全国対応
会社名株式会社ウィントランス(空き家パス)
対応エリア全国対応
特徴空き家専門の全国対応買取サービス。残置物そのままで買取相談可

33位:タウンライフ(空き家対策)

複数社の見積もりを一括で取れる空き家マッチングサービス

  • 1回の入力で複数の買取・活用業者に相談可能
  • 売却以外(賃貸・リフォーム・解体)の提案も比較できる
  • 全国対応、利用無料
  • 対応エリア:全国対応
会社名タウンライフ(空き家対策)
対応エリア全国対応
特徴複数社の見積もりを一括で取れる空き家マッチングサービス

44位:株式会社ハウスドゥ

全国700店舗超のFCネットワーク、空き家買取サービス「ハウス・リースバック」も展開

  • FCネットワークでエリアカバレッジが広い
  • 都市部から地方まで査定対応
  • リースバックなど多様な売却プランを比較可
  • 対応エリア:全国(FC加盟店経由で対応)
会社名株式会社ハウスドゥ
対応エリア全国(FC加盟店経由で対応)
特徴全国700店舗超のFCネットワーク、空き家買取サービス「ハウス・リースバック」も展開

55位:株式会社AlbaLink(アルバリンク)

訳あり物件専門の全国買取業者。難物件のノウハウが豊富

  • 再建築不可・私道・接道なし・事故物件などに対応
  • 全国対応のスケールメリット
  • メディア露出による知名度
  • 対応エリア:全国対応
会社名株式会社AlbaLink(アルバリンク)
所在地〒104-0033 東京都中央区新川1丁目2-10 新川むさしやビル2F
対応エリア全国対応(東京支店ほか)
上場・非上場上場
電話番号0120-683-422
営業時間10:00-19:00
地図

66位:株式会社カチタス

全国130店舗以上で中古住宅を買い取り再販する大手。買い取り実績8万戸以上(公式表記)

  • 築年数の古い中古住宅を買い取り、リフォームして再販する事業モデル
  • 査定価格の提示まで最短3日・現金決済まで最短3週間(公式表記)
  • 年間5,000戸以上を販売する全国ネットワーク
  • 対応エリア:全国130店舗以上
会社名株式会社カチタス
対応エリア全国130店舗以上
特徴全国130店舗以上で中古住宅を買い取り再販する大手。買い取り実績8万戸以上(公式表記)
公式サイト公式サイトはこちら

77位:株式会社リプライス

カチタスグループの買取再販業者。全国で再生住宅を手がけ、累計販売戸数15,000戸超

  • 中古住宅を買い取り、再生して販売する住宅再生事業が主業
  • 北海道から九州まで都道府県別に再生住宅を展開
  • 国土交通大臣免許(4)第7920号・1996年設立
  • 対応エリア:全国(都道府県別に再生住宅を展開)
会社名株式会社リプライス
対応エリア全国(都道府県別に再生住宅を展開)
特徴カチタスグループの買取再販業者。全国で再生住宅を手がけ、累計販売戸数15,000戸超
上場・非上場非上場(親会社カチタスが東証プライム上場)
公式サイト公式サイトはこちら

※掲載順は本記事独自の参考評価であり、業者の優劣を断定するものではありません。実際の査定額・契約条件は物件の状況と各業者の判断により異なります。

モデルケースで見る空き家買取の実際

💡 この章の要点: 昭和55年築・地方・相続空き家の架空のモデルケース。10年放置した後に買取で売却し、査定依頼から決済まで約2か月 で完了する。一方で、放置の10年で 3,000万円控除の期限が過ぎており、使えたはずの控除を失った例でもある。

ここまでの数字が実際の時間軸でどう並ぶのか、よくある状況を組み合わせた架空の事例で通してみます。金額はすべて説明用の設定です。

設定: 地方都市郊外の木造一戸建て(昭和55年築・築46年)。10年前に親から相続して登記は済ませたものの、家財を残したまま維持してきました。所有者は県外在住。帰省管理が続かなくなり、売却を決めた、という想定です。

時系列

時期 やったこと
1週目 権利関係を確認(登記済み・単独名義)。固定資産税納税通知書と権利証を手元に揃える
2週目 買取3社に同じ内容で査定依頼。鍵は郵送で対応
3〜4週目 各社の現地調査(立ち会いなし)。残置物はそのまま見せる
5週目 3社の書面が出揃う。現状渡し・減額条項なしの1社を手取りで選び、250万円で合意
6〜7週目 売買契約(契約不適合責任は免責、現状渡し)
8週目 決済・引き渡し。固定資産税は日割り精算
翌年2〜3月 確定申告。概算取得費5%で譲渡所得を計算し、約48万円を納税(250万円−12.5万円=237.5万円×20.315%)

このケースの教訓

  • 売却自体は約2か月で終わった: 遠方でも、鍵の郵送と書面のやり取りで一度も現地に行っていない
  • 3社の書面を並べたから減額条項に気づけた: 提示額の最高は別の1社だったが、「調査結果により減額あり」の一文があり、手取りで逆転した
  • 10年の放置が税金の差になった: 昭和56年5月31日以前の建築なので、相続後の期限内に売っていれば3,000万円特別控除で税額0円にできた可能性が高い。期限が過ぎた今は約48万円の納税
  • 10年分の固定資産税と管理費も戻らないコスト: 「置いておく」は無料ではなかった

売却の手続きそのものより、動き出すまでの時間のほうが高くついた。相続空き家の多くで、これが実態に近い構図です。

都道府県別の空き家買取ガイド

💡 この章の要点: 買取の掛け目と流れは全国共通だが、補助金の有無と地価の動きは県で変わる。物件のある県のページで、相場と対応業者を確かめる。

都道府県ごとの相場・補助金・対応業者は、次の各ページで同じ構成で確かめられます。買取価格の掛け目や流れは全国共通ですが、補助金の有無と地価の動きは県で変わります。

空き家買取でよくある質問(FAQ)

💡 この章の要点: 「売れない」「相続して3年」「古い家」の3つの疑問は、それぞれ 原因の切り分け・税の期限・土地値と撤去費の差 で答えが決まる。買取の相場・残置物・登記・ローン・断られる条件の疑問もここで扱う。

空き家が売れないのはなぜですか?

A. 仲介で売れない原因は、①価格が相場より高い、②その地域で家を探す人が少ない、③写真や図面など情報の出し方、④仲介会社の動き、⑤残置物や荒れた庭など物件の状態、の5つに切り分けられます。①③⑤は自力で直せますが、②は直せません。

②が原因なら、価格を下げ続けるより買取に切り替えるほうが早く着地します。反響数と内見数から原因を絞る診断手順と、安い順に試す打ち手は空き家が売れない時の対処法にまとめています。

相続して3年以内に空き家を売ると、税金はどうなりますか?

A. 相続空き家には、期限付きの税の特例が2つあります。

  • 3,000万円特別控除: 相続開始から3年を経過する日の属する年の12月31日までの売却が要件の1つ(国税庁No.3306)。使えれば譲渡所得から最大3,000万円が引かれ、多くの空き家で税額が0円になる
  • 取得費加算の特例: 相続税を納めた人が、相続税の申告期限の翌日から3年以内に売った場合、納めた相続税の一部を取得費に加算できる(国税庁No.3267)

どちらも「3年」が目安になるため、相続から2年を過ぎた空き家は、業者比較より先に期限の確認から始めてください。要件の細部と失敗例は相続空き家の3,000万円特別控除、加算の計算は取得費加算の特例で扱っています。

古い空き家はどうしたらいいですか?

A. 「解体してから売る」を最初の選択肢にしないでください。解体費を自己負担するうえ、住宅用地特例が外れて固定資産税が増える可能性があります。建物付きのまま買取の査定を受け、値段が付くかを先に確かめます。

値段が付くかどうかは「土地の価格と撤去費の差」で決まります。雨漏りや傾き、シロアリがある家でも土地値が撤去費を上回れば買取の対象になり、下回る場合は0円買取や引き取りなど別の出口を探します。状態別の判定表と出口の選び方はボロ家の買取にまとめています。

空き家の買取相場は仲介の何割くらいですか?

A. 仲介で売る場合の7〜8割程度が一般的な目安です(訳あり物件では5〜7割に下がることも)。実際の割合は立地・建物状態・再販のしやすさで変わります。掛け目の根拠と、自分で概算する速算式は空き家の買取相場で分解しています。

残置物やゴミが大量にある空き家でも買い取ってもらえますか?

A. 現状のまま買い取る業者は多くあります。処分費は査定額に織り込まれるのが一般的なので、先に自費で片付けるより、処分込みの査定額と自分で片付けた場合の費用を比較してから判断してください。

相続登記が済んでいない空き家でも売れますか?

A. 相談は可能ですが、売却(所有権移転)には原則として相続登記が必要です。相続登記は2024年4月から義務化されており、簡易な「相続人申告登記」では売却できません。相続人が複数いる場合は司法書士に早めに相談してください。士業と連携している買取業者なら、登記の段取りからワンストップで進められます。

解体して更地にしてから売ったほうが高く売れますか?

A. 先に解体するのはおすすめしません。解体費を自己負担するうえ、住宅用地特例が外れて固定資産税が増える可能性があるためです。建物付きのまま査定を受けてから判断してください。

空き家を売ったら税金はかかりますか?

A. 売却益(譲渡所得)が出た場合に譲渡所得税がかかる可能性があります。税率は長期(所有5年超)20.315%・短期39.63%で、相続空き家なら親の取得時期を引き継ぐためほぼ長期扱いです。

要件を満たせば3,000万円特別控除(2027年12月末までの譲渡が対象)を使える場合があります。適用可否は要件が細かいため、相続空き家の3,000万円特別控除を確認のうえ、税理士または税務署に相談してください。

住宅ローンが残っている(抵当権が付いている)空き家でも買い取ってもらえますか?

A. 可能です。ただし、ローンを完済して抵当権を抹消することが引き渡しの条件になるため、通常は決済時に受け取る売却代金を返済に充てて同時に抹消します。売却額が残債を下回る場合は差額を自己資金で埋める必要があるので、査定額とローン残高を早めに突き合わせておきましょう。

買取業者は何社くらい比較すべきですか?

A. 2〜3社以上が目安です。査定額そのものより、費用負担・契約不適合責任・引き渡し条件まで含めた手取り額で比較してください。1社の提示だけで契約を急がされた場合は、いったん持ち帰るのが安全です。

買取を断られることはありますか?

A. あります。買取業者は再販の見込みが立たない物件は買えないため、次のような条件では断られたり、ごく低い金額の提示になったりすることがあります。

  • 再販の出口が見えない: 買い手層が極端に薄い立地で、賃貸・転売のどちらの見込みも立たない
  • 権利関係が固まっていない: 共有者の一部が売却に反対している、境界を巡って隣地と争いが続いている
  • 費用が読めない: 土壌汚染や大きな埋設物の可能性など、撤去・処理費の見積もりが立たない

ただし判断基準は業者ごとに違い、1社に断られても別の業者は買えることが珍しくありません。訳あり物件の実績がある業者を含めて複数社に当たってください。

動くなら早いほうが選択肢が多い

空き家の売却には「相続空き家の3,000万円特別控除は2027年12月末までの譲渡が対象」という期限のある制度があります。 売却を決める前でも、いま無料査定を取っておくだけで、持ち続けるコストと手放す場合の手取りを比較できます。

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まとめ|仕組みを知ってから、最初の1社と話す

💡 この章の要点: 買取は 早い・確実・現状のまま が長所で、価格の低さは複数社比較と手取り比較で見極める。契約書の 減額条項・免責・費用負担 を確かめてから署名し、相続空き家は 登記と控除の期限 から逆算して動く。

冒頭に挙げた3つのつまずき(契約後の減額、決済直前の費用差し引き、登記未了で決済に進めない)は、どれも仕組みと契約書を先に知っていれば避けやすいものです。

  • 仕組み: 業者が買主になるから早くて確実で、現状のまま売れる。価格が下がるのは、業者が再販の費用と危険を引き受ける分
  • 向き不向き: 古い・遠い・残置物が多い・権利関係に難がある空き家は買取向き。住める家は仲介の査定も並べる
  • 注意点: 減額条項、契約不適合責任の免責、費用の負担者を契約書で確かめる。クーリングオフはないので署名前がすべて
  • 業者: 難点をそのまま扱える業者を2〜3社以上。査定額の高さではなく、書面の内訳と手取り額で選ぶ

やることを時系列にすると次の3段です。

時期 やること
今日 名義(登記)の確認と、固定資産税納税通知書・権利証の所在確認
今週 所在地・築年・残置物・名義の4点メモを作り、2〜3社以上へ査定依頼
3〜4週間後 書面が出揃ったら手取り額で比較し、減額条項と免責を確かめて契約へ

査定を取ること自体は無料で、売るかどうかはその後に決められます。持ち続けるコストと手放した場合の手取り、両方の数字が揃ってからが本当の判断です。

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売却するかどうか決める前でも大丈夫です。状況を伝えるだけで、買取可否と概算金額がわかります。査定・相談はすべて無料で、しつこい営業はありません。

  • 査定も相談も無料。売ると決める前の段階でも、買取可否と概算金額が分かります
  • 現状渡しでOK。片付けも解体も不要で、撤去・解体費は運営側の負担です
  • 仲介手数料0円。契約から決済まで最短数日で、遠方からでも手続きを進められます
  • 弁護士・税理士・司法書士の3士業と連携。再建築不可、共有持分、相続未登記、事故物件も相談できます

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