空き家の税金まるわかり|持つ・売る・相続の全税金マップ【2026】
「空き家って、持っているだけで税金がかかるの?」「売ったら税金はいくら?」「相続した時の税金は?」——空き家の税金は 「相続する」「持つ」「売る」の3つの場面 でそれぞれ別の税金がかかります。しかも請求が来るタイミングはバラバラで、全体像を知らないと「想定外の請求」に驚くことになります。
この記事は、空き家の税金の 全体マップ です。どの税金が・いつ・いくら発生するのかを3フェーズで整理し、あわせて解説の少ない 「買取で売った場合の税金」 をモデルケースの試算つきで見ていきます。個別の税金の深い計算(譲渡所得の細部や取得費加算の特例)は、それぞれの専門記事へつなぎます。
結論を先にお伝えすると、空き家の税金で押さえるべきポイントは3つです。
- 持っているだけで年5〜15万円前後(固定資産税+都市計画税)、勧告を受けると土地の税額が 最大6倍
- 売却時は譲渡所得税(利益の約20%)だが、3,000万円特別控除で0円にできる ケースが多い
- 税金の合計は「早く手放すほど少なくなる」 — 毎年かかるのは保有中の税金だけだから
「なんとなく持ち続ける」が税金面では一番の損。この記事で全体像をつかんでください。
空き家の税金、どの場面を知りたい? — 状況別ジャンプガイド
| 今の状況 | おすすめの読み始め |
|---|---|
| まず全体像を見たい | 税金の全体マップ |
| 持っているだけでかかる税金 | 保有中の税金 |
| 税金6倍が心配 | 特定空き家の6倍リスク |
| 売った時の税金 | 売却時の税金 |
| 買取で売ったらどうなる? | 買取で売った時の税金 |
| 実際の税額の出方を見たい | モデルケースの試算 |
| 相続した時の税金 | 相続時の税金 |
| 節税の全体戦略 | 節税ポイントまとめ |
空き家の税金の全体マップ — 3フェーズで整理

💡 この章の要点: 空き家の税金は ① 相続時(相続税・登録免許税)、② 保有中(固定資産税・都市計画税 = 毎年)、③ 売却時(譲渡所得税・印紙税)の3フェーズ。毎年かかるのは保有中だけ なので、保有期間が長いほど累計負担が増える。
3フェーズの税金一覧
| フェーズ | 税金 | 金額の目安 | 頻度 |
|---|---|---|---|
| ① 相続時 | 相続税 | 基礎控除(3,000万+600万×人数)超の場合のみ | 1回 |
| 登録免許税(相続登記) | 固定資産税評価額 × 0.4% | 1回 | |
| ② 保有中 | 固定資産税 | 評価額 × 1.4%(住宅用地は課税標準が最大1/6) | 毎年 |
| 都市計画税 | 評価額 × 最大0.3%(同・最大1/3) | 毎年 | |
| ③ 売却時 | 譲渡所得税 | 売却益 × 20.315%(長期) | 1回 |
| 印紙税 | 売買契約書に数千〜数万円 | 1回 |
請求が来るタイミングの時系列
同じ「空き家の税金」でも、支払いの期日はバラバラに来ます。相続から売却までを1本の時間軸に並べると、次のようになります。
相続発生
├─ 10ヶ月以内 : 相続税の申告・納付(基礎控除超の場合のみ。国税庁No.4205)
├─ 3年以内 : 相続登記(登録免許税0.4%。2024年4月から義務化)
│
保有中(手放すまで毎年)
├─ 毎年4〜6月 : 固定資産税・都市計画税の納税通知書が届く
│
売却
├─ 契約日 : 印紙税(契約書に貼付)
├─ 翌年2〜3月 : 譲渡所得税の確定申告・納付
└─ 翌年6月〜 : 住民税(譲渡益がある場合)
「保有中」だけが毎年積み上がる
相続時・売却時の税金は1回きりですが、保有中の税金は毎年発生します。しかも時間が経つほど、次の3つが同時に進みます。
- 税負担の累計が増える: 年5〜15万円 × 保有年数。10年で50〜150万円
- 建物の価値は下がる: 売却額が下がり、手取りも減っていく
- 特例の期限が近づく: 3,000万円控除には売却期限がある(相続から3年を経過する日の属する年の12月31日)
つまり税金面では、「使う予定のない空き家は早く手放すほど得」 という構造になっています。
2027年に期限が来る制度
「いつか売ろう」と思っている人が知っておくべき期限が、2027年(令和9年)に集中しています(いずれも国税庁・法務省の現行公表情報)。
| 制度 | 期限 |
|---|---|
| 相続空き家の3,000万円特別控除 | 2027年(令和9年)12月31日までの譲渡 |
| 不動産売買契約書の印紙税の軽減措置 | 2027年(令和9年)3月31日までに作成される契約書 |
| 相続登記の登録免許税の免税(土地のみ・評価額100万円以下) | 2027年(令和9年)3月31日までの登記 |
| 相続登記義務化の経過措置(2024年3月以前の相続分) | 2027年3月31日までに登記申請 |
延長される可能性はありますが、現行法の期限は上のとおりです。期限の全体像は 空き家相続の期限カレンダー にまとめています。
空き家を持っている間の税金 — 固定資産税・都市計画税
💡 この章の要点: 保有中は 固定資産税(標準税率1.4%)+ 都市計画税(最大0.3%) が毎年かかる。住宅が建っていれば 住宅用地特例で土地の課税標準が最大1/6 に軽減(総務省)。空き家でも軽減は続くが、解体すると軽減が消えて土地の税金が跳ね上がる 点に注意。
固定資産税の計算方法
固定資産税 = 課税標準額 × 1.4%(標準税率)
都市計画税 = 課税標準額 × 最大0.3%(市街化区域内の物件のみ)
- 課税の基準日: 毎年1月1日時点の所有者に課税される
- 通知: 4〜6月頃に納税通知書が届く(年4回分割 or 一括)
- 評価額: 市区町村が定める「固定資産税評価額」がベース(3年ごとに見直し)
- 免税点: 課税標準額が 土地30万円・家屋20万円 に満たない場合は課税されない(総務省)。令和9年度以後の年度分は家屋の免税点が30万円に引き上げられる。納税通知書に家屋分の税額が載っていない場合は、家屋が免税点に当たっている可能性があるので課税明細で確認する。土地と家屋は別々に判定されるので、家屋が免税でも土地には課税される
住宅用地特例(最大1/6)の仕組み
住宅が建っている土地は、課税標準が次のとおり軽減されます(総務省)。
| 区分 | 固定資産税 | 都市計画税 |
|---|---|---|
| 小規模住宅用地(200㎡以下の部分) | 評価額 × 1/6 | 評価額 × 1/3 |
| 一般住宅用地(200㎡超の部分) | 評価額 × 1/3 | 評価額 × 2/3 |
空き家でも「住宅が建っている」限り軽減は続きます。これが「古家を解体せず残す」大きな理由の1つです。
具体例: 土地評価額1,200万円・建物評価額300万円
| 項目 | 計算 | 年税額 |
|---|---|---|
| 土地の固定資産税 | 1,200万 × 1/6 × 1.4% | 2.8万円 |
| 建物の固定資産税 | 300万 × 1.4% | 4.2万円 |
| 都市計画税(土地1/3+建物) | 1,200万×1/3×0.3% + 300万×0.3% | 約2.1万円 |
| 合計 | 約9万円/年 |
解体すると土地の税金が跳ね上がる
建物を解体して更地にすると住宅用地特例が消え、土地の課税標準が1/6から元に戻ります。上の例なら:
- 解体前: 土地2.8万円 + 建物4.2万円 = 年7万円(固定資産税分)
- 解体後: 土地16.8万円 + 建物0円 = 年16.8万円
課税は毎年1月1日時点の状態で決まるため、12月に解体すると翌年分からまるごと増税されます。解体するなら「売却の目処が立ってから」がセオリー。手取りの比較は 空き家は解体すべき?売却すべき?、固定資産税の詳細は 空き家の固定資産税 を参照してください。
空き家の税金が6倍になる「特定空き家」リスク

💡 この章の要点: 倒壊危険・衛生問題等で 特定空き家(または管理不全空き家)として「勧告」を受けると、住宅用地特例の対象から外れ 土地の固定資産税が最大6倍に。年9万円が年20万円超になるケースも。回避策は定期管理 or 早期売却。
認定から増税までの流れ
「ある日突然6倍」ではなく、行政からの働きかけは段階を踏んで進みます。
管理不全な状態
→ 自治体の助言・指導(この段階では税優遇維持)
→ 勧告 ← ★ここで住宅用地特例の対象外に(土地の税額が最大6倍)
→ 命令(違反すると50万円以下の過料)
→ 行政代執行(強制解体・費用は所有者に全額請求)
2023年の法改正で「予備軍」も対象に
- 従来: 税優遇が外れるのは「特定空家等」として勧告を受けた場合のみ
- 改正後(2023年12月施行): 管理不全空家等(放置すれば特定空き家になるおそれのある状態)も、勧告を受けると住宅用地特例の対象外に(東京都主税局)
- 対象になり得る例: 窓が割れたまま・雑草や枝が隣地に越境、といったレベルでも指導の入口になり得る
増税インパクトの例
土地評価額1,200万円(200㎡以下)の場合:
| 状態 | 土地の固定資産税 |
|---|---|
| 通常(住宅用地特例あり) | 約2.8万円/年 |
| 勧告後(特例の対象外) | 約16.8万円/年 |
→ 年14万円の増税。10年で140万円。壊れかけの家を持ち続けるコストとしては重すぎる金額です。
詳しい認定基準・回避策は 特定空き家とは|認定基準・固定資産税6倍・回避方法 を参照してください。
空き家を売った時の税金 — 譲渡所得税と3,000万円控除

💡 この章の要点: 売却益(譲渡所得)に対して 長期保有なら20.315%、短期なら39.63% の税金(国税庁)。ただし相続空き家は 3,000万円特別控除 の要件を満たせば 税金0円 になるケースが多い。控除には売却期限があるため、早めの行動が節税に直結する。
譲渡所得税の計算方法
かかるのは「売却額」ではなく「利益」に対してです。
譲渡所得 = 売却額 −(取得費 + 譲渡費用)
税額 = (譲渡所得 − 特別控除) × 税率
| 所有期間(譲渡年の1月1日時点) | 税率(所得税+復興特別所得税+住民税) |
|---|---|
| 長期(5年超) | 20.315% |
| 短期(5年以下) | 39.63% |
相続空き家に効く2つのルール
親から相続した実家には、税額を左右する引き継ぎルールが2つあります(国税庁No.3270・No.3258)。
- 所有期間は親(被相続人)の取得時期を引き継ぐ: 親が長年住んだ家なら、相続直後に売ってもほぼ確実に長期(20.315%)扱い
- 取得費が不明なら売却代金の5%で概算できる: 購入時の契約書がない古い家の救済措置。ただし課税対象は大きくなりやすい
譲渡費用に入るもの・所有期間の数え方など、計算の細部は 空き家の譲渡所得税|長期・短期の税率と課税の仕組み で1段深く解説しています。
3,000万円特別控除で「税金0円」に
相続した空き家の売却では、要件を満たせば 譲渡所得から最大3,000万円を控除 できます(国税庁No.3306)。主な要件は次のとおりです。
- 建物: 昭和56年5月31日以前に建築された家屋(区分所有建物は対象外)
- 居住状況: 相続開始の直前に被相続人(親)が一人で居住していた(老人ホーム入所には例外あり)
- 利用状況: 相続から売却まで、事業・貸付け・居住に使っていない
- 期限①: 相続開始から 3年を経過する日の属する年の12月31日まで に売る
- 期限②: 特例自体の適用期限は 2027年(令和9年)12月31日まで の譲渡
- 価格: 売却代金が1億円以下
- 控除額の注意: 2024年以降の譲渡では、取得した相続人が 3人以上いる場合は控除額2,000万円 に縮小
家屋は「譲渡時に耐震基準を満たす」が原則ですが、2024年以降の譲渡では 譲渡の翌年2月15日までに耐震改修または全部の取壊しが行われた場合 も対象になります。買主(買取業者)側の解体でもこの枠に乗る余地があるということです。
適用の可否で税額が100万円単位で変わるため、詳しい要件・失敗例は 空き家3,000万円特別控除 で必ず確認してください。
相続税を納めた人は「取得費加算」との二択
相続税を納めた人には、納めた相続税の一部を取得費に足せる 取得費加算の特例 もあります(国税庁No.3267)。ただし3,000万円控除とは 併用できず、どちらか一方を選ぶ ことになります。
- 多くのケース: 控除額の大きい3,000万円控除が有利
- 相続税が高額なケース: 取得費加算が逆転することもある
- 選び方の詳細: 取得費加算の特例|要件・計算式・3,000万円控除との選び方 を参照
売却時のその他の税金と申告
- 印紙税: 売買契約書に貼付。軽減措置により売却額500万円超〜1,000万円以下で5,000円、1,000万円超〜5,000万円以下で1万円(2027年3月31日までに作成される契約書。国税庁No.7108)
- 確定申告: 利益が出た場合と、控除を使う場合は 税額0円でも申告必須。手順は 空き家売却の確定申告 を参照
買取で売った時の税金 — 仲介と何が違うか
💡 この章の要点: 業者への 買取でも、税率・特例・申告のルールは仲介とまったく同じ。違いは金額の出方で、買取は売却額が相場より低い分 譲渡所得も小さくなり、税金も少なくなる。期間が読めるため「控除の期限に間に合わせる」手段としても機能する。
仲介で売る前提の税金解説はどこにでもありますが、「業者に直接買い取ってもらったら税金はどうなるのか」に答える情報はほとんどありません。答えはシンプルで、税金の仕組みは1つ です。買取だから不利になる税制はありません。
仲介と買取で変わる点・変わらない点
| 項目 | 仲介 | 買取 |
|---|---|---|
| 税率(長期20.315%等) | 同じ | 同じ |
| 3,000万円控除の適用可否 | 要件を満たせば可 | 要件を満たせば可(買取でも使える) |
| 売却額 | 相場の9〜10割 | 相場の6〜8割 → 譲渡所得が小さくなる |
| 仲介手数料 | 発生(譲渡費用に計上できる) | そもそも発生しない |
| 売却完了までの期間 | 4ヶ月〜1年超(読めない) | 1〜2ヶ月(読める) |
税金の面で買取が効く2つの場面
- 控除の期限が迫っている: 3,000万円控除の期限(相続3年+年末)に仲介で間に合わせるのは運任せ。買取は決済日から逆算できる
- 解体前提の物件: 控除には「譲渡の翌年2月15日までの耐震適合または全部取壊し」の道があり(2024年以降の譲渡)、解体前提で買い取る業者との相性がよい。取壊しの予定と時期は契約前に業者へ確認し、適用可否は税務署・税理士に相談を
モデルケース: 昭和55年築・地方の相続空き家を800万円で買取
税金が3フェーズでどう発生するか、1本の時間軸で通してみます。実在の取引ではなく、金額はすべて試算用の設定 です。
設定: 地方都市郊外の一戸建て(昭和55年築・築46年)。母が一人暮らしのまま2025年3月に亡くなり、県外に住む長男が相続。土地の固定資産税評価額600万円・建物50万円。遺産総額は実家+預貯金で約2,500万円、相続人は長男・長女の2人と想定します。
| 時期 | 出来事 | 発生した税金(試算) |
|---|---|---|
| 2025年3月 | 相続発生 | — |
| 2025年内 | 遺産総額2,500万円 < 基礎控除4,200万円 | 相続税 0円(申告も不要) |
| 2026年1月 | 相続登記(長男名義に) | 登録免許税 650万×0.4% = 2.6万円 |
| 2026年4月 | 納税通知書が届く | 固定資産税等 年約3万円 |
| 2026年7月 | 買取業者3社に査定依頼 | — |
| 2026年8月 | 800万円で売買契約・決済 | 印紙税 5,000円(軽減措置) |
| 2027年2〜3月 | 確定申告(3,000万円控除を適用) | 譲渡所得税 0円 |
売却時の税額を分解すると、控除の効き方が見えます。
売却額 : 800万円
取得費 : 800万円 × 5% = 40万円(契約書が見つからず概算取得費)
譲渡費用 : 10万円(印紙税ほか諸費用と仮定)
譲渡所得 = 800万 −(40万 + 10万)= 750万円
(a) 3,000万円控除が使えた場合
750万 − 3,000万 → 課税対象0円 → 税額0円(申告は必要)
(b) 控除が使えなかった場合
750万 × 20.315%(長期)≒ 約152万円
このモデルケースの税負担の合計は、控除が使えれば 約6万円(登録免許税+固定資産税1年分+印紙税)、使えなければ 約158万円。分かれ目は控除の要件確認だけです。だからこそ、売り方を決める前に要件を確認する順番が効きます。
なお、これはあくまで試算です。実際の税額は評価額・費用・適用要件で変わるため、個別の判断は税務署か税理士に確認してください。
空き家を相続した時の税金 — 相続税と登録免許税
💡 この章の要点: 相続税は 基礎控除(3,000万円+600万円×法定相続人数)を超える場合のみ 課税され、申告期限は相続を知った日の翌日から10ヶ月以内。相続登記の 登録免許税(評価額×0.4%) はほぼ全員に発生。登記自体は2024年4月から義務化されている。
相続税の基礎控除
基礎控除 = 3,000万円 + 600万円 × 法定相続人の数
- 例: 相続人が子2人 → 4,200万円まで非課税
- 申告期限: 相続の開始(死亡)を知った日の翌日から 10ヶ月以内(国税庁No.4205)
- 実家1軒+預貯金程度 なら基礎控除内で収まり、相続税0円・申告不要のケースが多い
- 申告が要るかどうかは特例を使う前の価額で判定する: 小規模宅地等の特例を使って初めて基礎控除以下になる場合は、税額0円でも申告が要る(国税庁No.4205 注2)
空き家の相続税評価
| 資産 | 評価方法 |
|---|---|
| 土地 | 路線価 × 面積(実勢価格の8割程度が目安) |
| 建物 | 固定資産税評価額(築古はごく小さい額になる) |
小規模宅地等の特例(最大80%減)
- 内容: 被相続人の居住用宅地は、要件を満たす人が相続すると 330㎡まで評価額を80%減額(国税庁No.4124)
- 注意: 「空き家を相続する別居の子」への適用要件は厳しい(持ち家がないこと等、いわゆる家なき子の要件)
- 判断: 相続税がかかりそうな場合の適用可否は税理士に相談を
- 売る時期: 別居の子が使うには、その宅地を相続開始時から申告期限(10ヶ月)まで有していることが要件で、それより前に売ると外れる。6要件の中身、老人ホームに入所していた親の家の扱い、申告期限の後に3,000万円控除で売る時系列は小規模宅地の特例を空き家で使う条件
登録免許税(相続登記)と義務化
- 税額: 固定資産税評価額 × 0.4%(評価額650万円なら2.6万円。国税庁No.7191)
- 免税措置: 土地のみ・評価額100万円以下 の相続登記は、2027年(令和9年)3月31日まで登録免許税が免税
- 義務化: 2024年4月1日から相続登記は義務。取得を知った日から 3年以内 に登記しないと 10万円以下の過料 の対象(法務省)
- 経過措置の期限: 2024年3月以前に相続した未登記の不動産は 2027年3月31日が申請期限。心当たりがある人は今年〜来年前半が動きどきです
売却するにも相続登記が前提になります。手順は 空き家の相続登記義務化、相続手続き全体の期限は 空き家相続の期限カレンダー を参照してください。
空き家の税金を減らす節税ポイント5つ

💡 この章の要点: ① 3,000万円控除の期限内に売却、② 解体は売却の目処が立ってから、③ 特定空き家の勧告を回避、④ 取得費の資料を探す、⑤ 相続時は小規模宅地等の特例を検討 — の5つ。最大の節税は「控除期限内の早期売却」。
ポイント1: 3,000万円控除の期限内に売却する
- インパクト: モデルケースの試算で約152万円、譲渡所得が大きければ数百万円規模
- 期限: 相続から3年を経過する日の属する年の12月31日(かつ2027年12月31日までの譲渡)
- 動き方: 期限ギリギリの売り急ぎは買い叩かれやすい。1年以上前に動き出す
ポイント2: 解体は「売却の目処が立ってから」
- 理由: 解体すると住宅用地特例が消え、土地の固定資産税が最大6倍になる
- 1月1日ルール: 課税は毎年1月1日時点の状態で決まる。解体のタイミング次第で1年分の増税を避けられる
- 控除との関係: 2024年以降の譲渡は「譲渡の翌年2月15日までの取壊し」でも控除対象になるため、解体を買主側に任せる選択肢もある
ポイント3: 特定空き家・管理不全空き家の勧告を回避する
- やること: 定期的な管理(草刈り・換気・点検)で勧告リスクは大きく下げられる
- 遠方の場合: 管理代行サービスの利用が現実的。空き家管理代行サービス 参照
ポイント4: 取得費の資料を探す
- 効果: 親の購入時の売買契約書・領収書が見つかれば、概算取得費(5%)より大きい実額で計算でき、課税対象を減らせる
- 探す場所: 実家の書類棚・銀行の貸金庫・仲介した不動産会社の記録
ポイント5: 相続時は小規模宅地等の特例を検討
- 効果: 相続税がかかりそうな場合、適用の可否(最大80%減)で税額が大きく変わる
- 注意: 別居の子への適用は要件が厳しい。税理士に相談を
- 売る時期: 申告期限(10ヶ月)まで宅地を手放さず、その後に3,000万円控除の期限までに売る順序にする。詳細は小規模宅地の特例を空き家で使う条件
空き家の税金のよくある質問
- 1. 空き家は持っているだけで税金がかかりますか?
かかります。固定資産税(標準税率1.4%)+都市計画税(最大0.3%)が毎年課税されます。住宅用地特例で軽減されていても、標準的な戸建てで 年5〜15万円 程度が目安です。
- 2. 空き家を売ったら必ず税金がかかりますか?
利益(譲渡所得)が出た場合のみ です。さらに相続空き家なら3,000万円特別控除で課税ゼロになるケースが多数。ただし控除を使うには税額0円でも確定申告が必要です。
- 3. 買取業者に売ると、税金の面で損をしませんか?
税制上の不利はありません。税率も3,000万円控除も仲介と同じ条件で使えます。買取は売却額が相場より低い分、譲渡所得も小さくなります。期間が確定するため、控除の期限が迫っている場合はむしろ買取が節税の手段になります。
- 4. 実家を相続したら相続税はいくらかかりますか?
基礎控除(3,000万円+600万円×相続人数)以下なら0円 で、申告も不要です。実家1軒+預貯金程度の遺産なら非課税のケースが多いです。超えそうな場合は税理士に評価を依頼しましょう。
- 5. 空き家を解体したら税金はどうなりますか?
土地の固定資産税が最大6倍に増えます(住宅用地特例の対象外になるため)。解体は売却の目処が立ってからが鉄則です。
- 6. 税金の滞納を続けるとどうなりますか?
延滞金が加算され、最終的に財産差押え の対象になります。納税が苦しい場合は、売却による清算か、自治体の納税相談を早めに使ってください。
- 7. 誰に相談すればいいですか?
- 固定資産税・特定空き家 → 市区町村の資産税課・空き家対策課
- 譲渡所得税・相続税 → 税理士(または税務署の無料相談)
- 売却も含めた出口戦略 → 空き家買取の専門業者(査定無料)
- 8. 相続登記がまだ済んでいません。固定資産税は誰に請求されますか?
相続人に請求されます。名義人が亡くなっている場合は相続人が納税義務を引き継ぎます(複数なら全員で負担)。市区町村に「相続人代表者指定届」を出せば代表者宛てに納税通知書が届きますが、この届出は納税の窓口を決めるだけで、相続登記の代わりにはなりません。登記は別途、期限内に済ませる必要があります。
- 9. 評価額がごく低い田舎の家でも、固定資産税はかかりますか?
課税標準額が免税点(土地30万円・家屋20万円)に満たなければ、その分は課税されません(総務省)。家屋の課税標準額が20万円に満たない場合は家屋分の固定資産税がかからず、土地分だけの納税通知書が届きます。令和9年度以後は家屋の免税点が30万円に上がるため、家屋分が免税になる空き家は増える見込みです。自分の物件が該当するかは、納税通知書の課税明細か市区町村の資産税課で確認してください。
動くなら早いほうが選択肢が多い
空き家には「特定空家指定で固定資産税が最大6倍」「相続から3年以内の譲渡で3,000万円特別控除」など、期限のある制度が複数あります。 売却を決める前でも、いま無料査定を取っておくだけで判断材料が増えます。
まとめ — 空き家の税金は「持ち続けるほど増える」
最後にもう一度、空き家の税金の全体像を整理します。
- 3フェーズの税金: 相続時(相続税・登録免許税)/ 保有中(固定資産税・都市計画税 = 毎年)/ 売却時(譲渡所得税・印紙税)
- 保有中の負担: 年5〜15万円 × 保有年数。勧告を受けると土地の税額が最大6倍
- 売却時の切り札: 3,000万円特別控除(期限あり・確定申告必須)。買取で売っても同じ条件で使える
- 2027年に期限が集中: 控除の適用期限・印紙税の軽減・登記義務化の経過措置
- 節税の本質: 「控除期限内の早期売却」が最も税負担を抑える
税金の全体像がつかめたら、次は「持ち続けた場合の累計負担」と「今売った場合の手取り」の比較です。まずは無料査定で売却額の目安を把握しましょう。
関連: 空き家の固定資産税 / 特定空き家とは / 空き家の譲渡所得税 / 空き家3,000万円特別控除 / 空き家売却の税金シミュレーション / 空き家売却の確定申告
税金が積み上がる前に、売却の選択肢を
「あと何年持つと、いくら税金を払うのか」——査定額が分かれば比較できます。査定は無料・秘密厳守。
- 査定も相談も無料。売ると決める前の段階でも、買取可否と概算金額が分かります
- 現状渡しでOK。片付けも解体も不要で、撤去・解体費は運営側の負担です
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