空き家の買取と仲介どちらが得?手取り・期間・リスクで比較【2026】
「空き家を売るとき、買取と仲介、どっちが得?」「業者から『買取で◯◯万円』と言われたけど、仲介ならもっと高く売れる?」——空き家売却の 買取と仲介 は、所有者の状況によって最適解が違います。
この記事では、買取と仲介を 手取り・期間・リスク・手数料・適した物件タイプ の5観点で徹底比較し、自分のケースに合った選び方を整理します。
結論を先にお伝えすると、買取と仲介の選び方は以下の通りです。
- 即金・スピード重視 → 買取(1〜3ヶ月、相場の60〜80%)
- 手取り最大化重視 → 仲介(3ヶ月〜1年、相場の90〜100%)
- 訳あり物件 → 専門業者の買取が現実解
- 判断に迷うなら → 両方の査定を取って比較
「とりあえず仲介」「とりあえず買取」の決め打ちは損のもと。物件特性・売却期限・手取りニーズで判断します。
買取 vs 仲介、何で判断する? — 状況別ジャンプガイド
| 重視するポイント | おすすめの読み始め |
|---|---|
| まず違いを知りたい | 買取と仲介の基本的な違い |
| 手取り計算 | 手取り比較シミュレーション |
| 期間・スピード | 期間とスピード比較 |
| リスク・確実性 | リスクと確実性比較 |
| 物件タイプ別の判断 | 物件タイプ別の最適選択 |
| 並行戦略を知りたい | 両方を取る並行戦略 |
空き家買取と仲介の基本的な違い
💡 TL;DR: 買取は不動産業者自身が買い主となる売却方法。仲介は業者が買い主を探してマッチングする方法。買取は早い・確実、仲介は手取りが高い。手数料・税金面でも違いあり。
買取の仕組み
[所有者] → [不動産業者(=買主)] → 再販 or 自社活用
↑
直接売却
- 業者が 自社資金で物件を購入
- 再販やリフォーム後の貸出を前提
- 所有者は 即金で売却完了
仲介の仕組み
[所有者] → [仲介業者] → [買い主(個人・企業)]
↓ ↑
売却依頼 買い主探し
- 業者は 買い主を探す立場
- 所有者と買い主の 契約成立で手数料発生
- 契約までの期間が長く、不確実性も伴う
5つの観点で比較
| 項目 | 買取 | 仲介 |
|---|---|---|
| 売却額 | 相場の60〜80% | 相場の90〜100% |
| 期間 | 1〜3ヶ月 | 3ヶ月〜1年 |
| 手数料 | なし(or 少額) | 売却額の3%+6万円(法定上限) |
| 確実性 | 即金で確実 | 買い主探し次第 |
| 内見対応 | 業者のみ・1〜2回 | 不特定多数 |
空き家買取と仲介の手取り比較シミュレーション
💡 TL;DR: 売却額1,000万円のケースで、買取手取り 約780万円、仲介手取り 約970万円。差は約200万円だが、仲介は売れない期間の維持費・機会損失あり。手取り絶対額 vs 確実性・スピード のトレードオフ。
モデルケース1:相場1,000万円の空き家
| 項目 | 買取 | 仲介 |
|---|---|---|
| 売却額 | 750万円(相場の75%) | 970万円(相場の97%) |
| 仲介手数料(3%+6万) | 0円 | 約36万円 |
| 譲渡所得税(取得費500万・概算) | 約50万円 | 約94万円 |
| 手取り | 約700万円 | 約840万円 |
→ 仲介の方が 約140万円 手取り多い。ただし、仲介は半年〜1年売れないリスク。
モデルケース2:相場500万円の地方物件
| 項目 | 買取 | 仲介 |
|---|---|---|
| 売却額 | 350万円(相場の70%) | 480万円(相場の96%) |
| 仲介手数料 | 0円 | 約20万円 |
| 譲渡所得税 | (赤字 or 控除内) 0円 | (赤字 or 控除内) 0円 |
| 手取り | 約350万円 | 約460万円 |
→ 差額 約110万円。一方、地方物件は仲介でも半年〜2年売れないケース多い。
モデルケース3:訳あり物件(再建築不可)
| 項目 | 買取(訳あり専門) | 仲介(一般) |
|---|---|---|
| 売却額 | 150万円 | 売れない可能性大 |
| 仲介手数料 | 0円 | - |
| 手取り | 約150万円 | ゼロ円(売却不成立) |
→ 訳あり物件は 買取一択。仲介で売れないと、固定資産税負担だけが続く。
隠れたコスト
| 期間中の費用 | 月額 |
|---|---|
| 固定資産税 | 月数千〜数万円 |
| 管理費(草刈り・点検) | 月数千〜1万円 |
| 内見対応の交通費・時間 | 1回数千〜1万円 |
仲介で1年売れなければ、上記累計で 10〜30万円 のコスト発生。
空き家買取と仲介の期間とスピード比較
💡 TL;DR: 買取は 査定 → 契約 → 決済 で 1〜3ヶ月(訳あり物件なら最短2週間)。仲介は 査定 → 売却活動 → 内見 → 契約 → 決済 で 3ヶ月〜1年。期限がある場合は買取の方が安心。
買取のタイムライン
[1] 査定依頼: 1〜3日
↓
[2] 訪問査定: 1〜2週間
↓
[3] 買取金額提示・交渉: 1週間
↓
[4] 売買契約: 1〜2週間
↓
[5] 決済・所有権移転: 1〜2週間
↓
合計: 1〜3ヶ月
仲介のタイムライン
[1] 査定依頼: 1〜2週間
↓
[2] 媒介契約・売り出し開始: 1週間
↓
[3] 売却活動・問い合わせ・内見: 1ヶ月〜半年
↓
[4] 契約交渉: 1〜2週間
↓
[5] 売買契約・決済: 1ヶ月
↓
合計: 3ヶ月〜1年(地方は2年以上もあり)
スピード重視ならどっち?
| 売却完了希望 | 推奨 |
|---|---|
| 1ヶ月以内 | 買取(訳あり物件専門なら最短2週間) |
| 3ヶ月以内 | 買取 |
| 半年以内 | 仲介 or 買取 |
| 1年以内 | 仲介(地方は買取) |
| 期限なし(最大手取り重視) | 仲介 |
3,000万円控除の期限がある場合
相続から3年経過する日の属する年12月31日までに売却完了が必要。
- 期限まで 半年以上 あれば仲介可
- 期限まで 3ヶ月以内 なら買取で確実に間に合わせる
空き家買取と仲介のリスクと確実性比較
💡 TL;DR: 買取は 「売れる」確実性100%、仲介は 不確実性あり(売れない・値下げ・契約後のキャンセル)。買取は 即金 = 計画立てやすい、仲介は 手取り最大化チャンスあり + 不確実性。
買取のリスク
- 売却額が相場より低い(60〜80%)
- 業者によっては査定額に幅(3社以上の相見積もり推奨)
- 売却額交渉後の値下げ要請の可能性
- 急ぎ売却を理由に買い叩かれリスク
仲介のリスク
- 売れないリスク: 半年〜2年売れない可能性
- 値下げ繰り返し: 結果的に買取より安く売れることも
- 買主の住宅ローン審査落ち: 契約後のキャンセル
- 内見対応の手間: 鍵の開閉・内見立会い等
- 媒介契約の縛り: 専任系は他社依頼不可
確実性の高さ
| 項目 | 買取 | 仲介 |
|---|---|---|
| 売却の確実性 | ★★★ | ★ |
| 売却額の確実性 | ★★ | ★ |
| 時間の確実性 | ★★★ | ★ |
| 手数料の予測性 | ★★★ | ★★ |
「契約解除」リスク
- 仲介でも売買契約成立後の解約はある
- 買主の住宅ローン審査落ち(融資特約)
- 違約金は手付金(売却額の10%程度)
買取の場合は業者が自社資金で買うため、ローン審査リスクなし。
空き家物件タイプ別の買取or仲介の判断
💡 TL;DR: 通常物件・都市部は 仲介、訳あり物件・地方・急ぎ売却は 買取。判断に迷うなら、両方の査定を取って手取りを比較するのが鉄則。
物件タイプ別の判断表
| 物件タイプ | 推奨 | 理由 |
|---|---|---|
| 都市部・整形地・新耐震 | 仲介 | 買い手多数・手取り最大化 |
| 都市部・旗竿地・旧耐震 | どちらも検討 | 物件特性次第 |
| 地方・整形地・旧耐震 | どちらも検討 | 立地次第 |
| 地方・再建築不可 | 買取(訳あり専門) | 仲介で売れにくい |
| 過疎地・古家 | 買取(訳あり専門) | 仲介で買い手見つからない |
| 事故物件 | 買取(事故物件専門) | 一般仲介困難 |
| 共有名義・相続未了 | 買取(専門業者) | 仲介で買主見つかりにくい |
| 急ぎ売却(3ヶ月以内) | 買取 | 即金で確実 |
| 期限なし・手取り重視 | 仲介 | 時間をかけて高値で売る |
判断フレーム
1. 物件状態(通常 or 訳あり)を確認
2. 売却期限を確認
3. 手取り重視 or 確実性重視を決める
4. 両方の査定を取って手取り比較
5. 物件特性 + 期限 + 査定額で最終判断
「買取保証付き仲介」という選択肢
一部の業者は 「買取保証付き仲介」 を提供:
- 一定期間(3〜6ヶ月)仲介で売却活動
- 売れなければ 業者が買取保証額で買取
- 期間内に売れれば仲介の手数料、売れなければ買取の安心
この方式なら 手取り最大化 + 確実な期限内売却 が両立可能。
空き家買取と仲介の両方を活用する並行戦略
💡 TL;DR: 仲介(一般媒介)で売却活動 + 並行して買取査定 を取得。先に好条件で売れた方を採用 する並行戦略が手取り最大化の鉄則。一般媒介なら法的に問題なし。
並行戦略のステップ
- 一般媒介契約 で複数の仲介業者に依頼
- 同時に買取専門業者 にも査定依頼
- 仲介の売却活動と並行して、買取オファーも保持
- 期限内に仲介で売れれば → 仲介で売却
- 期限内に売れなければ → 買取オファーで売却完了
- 買取が魅力的なら → 仲介取り下げて買取
並行戦略のメリット
- 時間の保険: 仲介で売れなくても買取で確実に売却
- 価格交渉力: 「買取が◯◯円ある」と仲介業者に伝えれば値下げ要請に強くなる
- 手取り最大化: より高い方を選べる
並行戦略の注意点
- 専任・専属専任契約は不可(媒介契約条項違反)
- 一般媒介でも「他社・買取と並行している」と告知するのがマナー
- 業者によっては「並行はちょっと…」と消極的になる場合あり
「即金が必要 + 手取り最大化」の両立は難しい
通常は 即金 vs 手取り のトレードオフ。買取保証付き仲介で部分的に両立可能だが、保証額自体が低めに設定される傾向。
空き家買取と仲介のよくある質問
- 1. 買取の方が手数料が安いと聞きました。本当?
- 本当です。買取は業者自身が買主のため、仲介手数料(売却額の3%+6万円)が不要。売却額3,000万円なら 約100万円 の手数料が浮く。
- 2. 買取と仲介、両方の査定を取っていいですか?
- OK。一般媒介契約なら他社や買取業者と並行可能。むしろ複数の見積もり比較が鉄則。専任・専属専任契約は1社限定なので注意。
- 3. 買取業者が言う「即金」って本当に即日?
- 1〜2週間程度。「即金」 = 「現金一括」を指し、契約 → 決済 → 振込で1〜2週間が標準。即日振込は稀。
- 4. 仲介で売れないと買取に切り替えできますか?
- できます。媒介契約期間終了後(通常3ヶ月)、買取に切り替え可能。途中で買取を選ぶ場合は媒介契約の解除手続きが必要。
- 5. 不動産屋に「仲介の方が良い」と言われましたが、本当?
- 疑うべき。仲介手数料が業者の利益になるため、業者は仲介を勧める傾向。物件特性によっては買取の方が手取り多い場合あり。両方の試算で判断。
- 6. 買取の査定額が低すぎる時は?
- 3社以上の相見積もり。「他社で◯◯円のオファーあり」と伝えれば値上げ交渉余地あり。ただし、相場の60〜80%は買取の構造的限界。 最後にもう一度、空き家買取vs仲介のポイントを整理します。 「とりあえずどちらか」で決めずに、両方の見積もりで判断するのが鉄則です。 関連: 空き家を高く売る7つのコツ / 空き家の売却相場2026 / 訳あり物件の売却





